本日は、補助金申請に関し、良く皆様から受けるご質問についてご回答させていただきます。
出来ればシリーズ化していきたいと思いますので、良かったらご覧ください。
まず、第1回目をなる今回は、
「どのような計画が採択をうけやすいですか」
「どうやって事業計画を考えればいいですか」
の2点についてお答えさせていただきます。
補助金の採択を受けやすい計画とは
補助金の採択を受けやすいポイントは、各補助金ごとに「審査項目」が定められています。
それに則った事業計画を立てることが、採択への一番の近道となります。
ただし、多くの方は「そんなの読んでる暇ないよ」「そもそもどの補助金が良いのかもわからないのに、いちいち確認できないよ」などのお声を頂きます。
そこで、今回は、各補助金に共通する最大の採択ポイントをご紹介させていただきます。
それは、、、
「自社独自の強みを活かした計画であるか」
こちらが、各補助金に共通する最大の採択ポイントとなります。
自社独自の強みとは
「自社独自の強み」とは、難しく言うと、自社の経営資源のうち、他社と差別化された独自性のある特徴です。
これは、他社と比較して優れている点や他社とは異なっている点であり、簡単に他社に真似されるようなものではありません。
端的に言うと、「他社に勝ってる部分」「ここのこだわりは絶対に他には負けない」といったものが、皆様の強みとなります。
補助金申請においては、ここのこだわっている部分を活かした計画が採択されやすい傾向が強いです。
どうやって事業計画を考えるか
さて「自社独自の強み」を活かすのが大変という事はお伝えさせていただきました通りです。
では、2つ目の疑問であるとおり、どのようにして強みを活かした計画を考えればいいのでしょうか。
最も有名かつ簡単な手法を紹介させていただきます。
それは「SWOT分析」というフレームワークとなります。
SWOT分析とは、自社の内部的な強みや弱み、自社を取り巻く外部的な環境(プラスな影響を機会、マイナスな影響を脅威と呼ぶ)を組み合わせて経営戦略を考える手法です。
強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)の頭文字をひとつづつとって、SWOT分析と呼びます。
手順としては、上記のような表をノートやメモ帳に書き起こしていただき、各マスにある通り、2~3つ程度、強みや弱みなどを考え、整理してみてください。
といっても、いきなり文章を考え、記載するとなると、難しいと思いますので、私が独自に考えた簡単な方法をご紹介いたします。
まず、1つ目の「付箋を用意する」は皆様大丈夫かと思います。
ポイントは、文字を書きやすくするため、一般的なものよりやや大きいものを使用することです。
サイズで言うと、「7.5cm×2.5cm」ぐらいのものがちょうどいいと思います。
2つ目は、箇条書きで書き出すイメージで端的に自社の状況を書き出してみましょう。
例えば、「売り上げが最近上がっている」「固定客がふえた」などの良いことや、「材料費が高くなっている」「人件費の負担が大きい」のようにマイナスなこと、「特定の商品に売上が偏っている」のようにプラスともマイナスともとれる事実も書き出してみてください。
3つ目は、2で書き出した事実を二つ以上組み合わせて、「強み」「弱み」「機会」「脅威」を検討してみてください。
例えば「固定客が増えた」×「特定の商品に売上が偏っている」の二つを組み合わせると、「特定の商品の人気が高く、リピーター獲得ができている」という強みが導き出せます。
ちなみに、この組み合わせや、導かれる特徴に正解はありませんので、皆様のお考えで自由に検討していただいて問題ありません。また、もし検討した結果、「強み」「弱み」「機会」「脅威」のうち一つも導き出せない項目があった場合は、再度、手順2から他の事実の書き出しをしてみてください。
SWOTから経営戦略を考える
上記により、SWOTの表が埋まったら、ついに経営戦略を考えたいと思います。
その際に利用したいのが以下の表となります。
これを「クロスSWOT」といいます。
「強み」または「弱み」と、「機会」または「脅威」を組み合わせて、今後の経営の方向性を考えます。
上記の緑欄には、先ほど作成したSWOTをそのまま転記してください。
そのあとは、各要素を掛け合わせて複数の経営戦略を検討していきます。
例えばイメージしやすい有名企業「ユニクロ」で作成してみました。参考までにご覧ください。
補助金申請には「SO戦略」がおすすめ
これまで、長々と説明して参りましたが、結論として、補助金申請に最も向いている計画は、「SO戦略」に基づいた事業計画となります。
なぜなら、一般的にはこの戦略が最も重要かつ実現可能性が高いと言われているためです。
ですので、補助金申請にあたって、事業計画を考えられる際は、ぜひ「強み(S)」と「機会(O)」を意識して検討してみてください。
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